巡回訪問の意義とは?
ミニメディアを使ったマーケティングの最初は、巡回訪問だった。
しかし巡回訪問・巡回セールスは、実は無駄の多い方法である。
見込み客を一軒一軒回って、挨拶して回るわけだから、時間も食うし、その割には注文がとれないから、効率は悪い。
しかし事業を始める際には、有効な方法だという。
というのも、見込み客の情報を集めることができるからだ。
向こうに自社の商品やサービスに対する需要がなければ、訪問しても無駄だという情報が得られるし、可能性があり沿うかどうかという情報も分かる。
取引してもらえそうな顧客なら、顧客の雰囲気や様子、どういう人がいて、誰に決定権があるかなどということも訪問することによってわかってくる。
こういうことは、事務所を外から眺めているだけでは決して分からないことであるから重要だ。
顧客に何が十分足りていて何が不足しているか、家庭や商売がうまくいっているかどうか、などなど、これから取引をするために必要な情報を巡回訪問によって集めることができる。
こういう情報が集まったら、巡回訪問の回数や頻度は減らすことができるし、見込み客がどのあたりにいるか見当も付くようになる。
これらはただチラシを播いて、電話を待っているだけでは決して得られない情報だから、重要だ。
コンタクト、プレゼン、クローズ
巡回訪問の目的は、もちろん自社の商品やサービスの販売だ。
だから常にクロージング(販売契約締結)を意識していなければいけない。
どうすればクローズできるか、そこから逆算して、プレゼン、コンタクトを考えないといけない。
時系列的に考えれば、最初の訪問(コンタクト)、次の訪問(プレゼン)、そしてクローズという風にビジネスは進むわけだが、クロージングを意識しないコンタクトやプレゼンでは、時間の無駄であるし、成約率は上がるわけがない。
フェイス・ツー・フェイスで、世間話から始め、相手のビジネスの状況をしっかり伺い、「それならこういうサービスがありますが」と、話を進めて、プレゼンの機会をもらう。
そのためにはまず、相手の仕事に興味を持つ事が必要だ。
家庭や事務所の作りや調度品について尋ねたり、仕事とは関係のない話で共通点を見つけたり。
プロ野球やサッカーチームの話、天候や地域の話。
何でも良いから、そういう話題を見つけ出す。
ゲリラマーケティングは、顧客に親しみを覚えてもらうことが必要で、ビジネスライクな態度は嫌われてしまうだろう。
そうして顧客の信頼度が上がれば、もう少しつっこんだビジネスの話を切り出せばよい。
この場合も、自社のサービスに付いてではなく、顧客の方のビジネスについて、伺うという事だ。
自社の商品やサービスに関して脈なしだったり、今はまだ検討・購入のタイミングでないという場合は、無理せず手短に切り上げて、また数週間後に訪問すればいい。
顧客と親しくなれば、他のお客さんを紹介してくれる場合もあるから、決して売り込まないことが非常に重要だ。
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