どんなに優れた訴求サインでも、、、

訴求サインとは、店の前や店の中に掲げる、セールスレターだった。

 

短いセンテンスで、お客さんを店の中に呼び込んだり、買うモノを決めかねているお客さんの背中を押したりするものだった。

 

店の外には「ただいま売り出し中」とか、「バーゲンセール」などの垂れ幕やのぼり。

 

店の奥には「今話題の●●」「店長がはまった一品」「迷ったらこれにしてください」などという、手書き風POP。

 

こういう訴求サインは、見込み客を集客したり、見込み客に商品やサービスを購入を促したりする力があった。

 

訴求サインは、お客さんの心の中に埋もれていたニーズを掘り起こす重要なキッカケ、キューである。

 

お客さんに、普段は意識していないが、しかし言われてみれば確かに必要だな、、欲しいな、という事を考えてもらう、重要な仕組みだった。

 

ただし、この訴求サインには一つ、大きな問題がある。

 

それは、他の広告によるノイズ(雑音)である。

 

見通しの良いところに、たった一つだけ看板があればそこを通るお客さんにかなりの確率で読んでもらえるだろう。

 

しかし広告だらけ、訴求サインだらけの中では、自分のお店の訴求サインは、見てもらえるかどうか。

 

どんなに優れた訴求サインであっても、見込み客の目に触れて、読んでもらえなければ何の効果も出ない。

 

お客さんの目に入らなければ、どうしようもないのだ。

 

広告ノイズは存在して当たり前

世界が産業社会経済に移行した今、どのお店もどの企業も広告を出すことが重要なマーケティング要素となっているなので繁華街や商業地を歩けば、山ほど広告が目にはいるし、山ほど訴求サインがあることに気が付く。

 

ところが普段はあまりそう言うことを意識しない。

 

広告を探そうと思ってみるからこそ、広告がやたらめったらあることに気が付くわけである。

 

そして広告が街中に氾濫しているからこそ、これは多くの人にとって「ノイズ(騒音)」として捉えられてしまっている。

 

街を歩くとき、全ての広告を読みながら歩いている人は、滅多にいないであろう。

 

そんなことをしていると疲れるし、また大抵の場合、何の利益にもならないことが多い。

 

だから脳は、これらの広告を読んでも気にとめないように無視するようなモードになっているわけだ。

 

人は決して、何かを探すという状況にならなければ、広告に注意して歩こうとはしないのだ。

 

そして何かを探そうとしている場合でも、広告が目に入ってこなければ、その広告の価値がない。

 

どんなに優れたセールスレターであってもどんなに優れた訴求サインであっても、他の広告や訴求サインに埋もれてしまっていたら、何の意味もなさないわけである。

 

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