広告費の垂れ流しは危険

タウンページ・職業別電話帳に広告を載せるなら、自社の商圏をまず知って、その商圏にあたる全ての場所に広告を打つ必要がある。

 

港区と品川区と目黒区が商圏なのに、港区の所にしか電話番号を載せていなかったら、品川区と目黒区の見込み客は電話をかけてこない。

 

というのも、タウンページでサービスを探しているお客さんは自分の住んでいる住所の近くで探しているからだ。

 

なので自社の商圏なのに、そこのディレクトリに広告を載せなければ、見込み客を取り逃がしていると言うことになる。

 

なのでこれは絶対に避けるべき事だろう。

 

しかし商圏が広すぎて、広告費が高く付く場合もある。

 

たとえば商圏が、電車やバスの沿線にずっと広がっている場合などだ。

 

電車やバスで仕事や学校に通っている人なら、仕事先や学校の周辺でも買い物をするわけだし、通勤や通学で通る途中で買い物をするということになる。

 

学習塾などで言えば、小中学校の間は、家の近くの塾に通うが、高校生になると通学途中にある全ての塾や予備校が利用範囲になってしまうので、商圏はずっと広くなってしまう。

 

学習塾が高校生を集めるには、沿線の全ての塾や予備校が競合相手ということになるから、商圏にあたる全ての場所に広告を出すのは、大手でなければできないことだろう。

 

駅の広告一枚だって、月に何万円も必要だしね。

 

競合他社より小さな広告は出すな

商圏が広すぎる場合は、大きな広告を一枚載せるという手もある。

 

ただそこで問題になるのが、競合他社の存在だ。

 

タウンページの利点の一つに、「大きな競合他社と同じ大きさ広告を出すことができる」というのがある。

 

同じタウンページの中に、同じ大きさの広告が並んでいたら、お客さんはどちらの会社がでかいのかはわからない。

 

なので大手と同じスペースで広告を出すと、大手と対等に見られると言うこともあるのだ。

 

これはかつて、カネボウ化粧品がテレビCMで業績を伸ばした方法に似ている。

 

化粧品業界のシェアは、現在、資生堂が4割近くを占めトップ。

 

ついで花王(カネボウ)が3割前後となって、2強時代になっている。

 

しかし2~30年前は、資生堂の独走状態で、カネボウのシェアは小さかった。

 

そこで取った戦略というのが、テレビCMにお金をかけることだったのだ。

 

テレビを見ている人にとって、企業の業界シェアなどわからない。

 

なのでカネボウは資生堂と同じくらいの頻度でテレビCMを打って、それで業績を伸ばしたのだ。

 

NEXT:見かけだけでも対等に

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