見本市、フェアへの参加を考えろ。
企業の販売促進活動で、大きな力を注がれるのが、展示会や見本市である。
展示会や見本市というのは「コンベンション」とか「メッセ」と呼ばれるあれである。
東京近辺では、お台場の近くにある東京ビッグサイト、ディズニーランド方面にある、幕張メッセ、それから今年のAPECの会場となった、パシフィコ横浜などで、毎週のように、何かの展示会や見本市が開かれている。
自動車を展示する東京モーターショーなんかは有名だが、万博・万国博覧会というのも国際的な展示会って事だね。
ウィキペディアを読むと、見本市の歴史は古く、ドイツなどでは800年も前から開催されているらしい。
因みに、展示会と見本市は、どう違うのかというと、展示会というのは定期的でないものも含む展示会で、見本市というのは、定期的に行われる恒例の展示会、ということらしい。
そう言えば「市(いち)」っていうのは、定期的に開かれるものってことだった。
展示会や見本市を開催する目的は産業振興ってことだろうが、出展する企業の目的は「商談」と「デモンストレーション」になる。
そして一方、小さな企業にとっては、見本市や業界のフェアへ出展することは、売り上げを伸ばす大きな手段になるという。
なぜかというと、こういう展示会や見本市には、ビジネスチャンスを探しに来るバイヤーも大勢訪れるからである。
展示会・見本市は商談の場
大きな企業にとって、展示会や見本市は単なるデモンストレーションの場である。
自社の商品やサービスのラインナップを展示し、商談はまた別の機会に行うことが多い。
すでに販売ルートや営業ルートがあるので、企業としての大まかな営業方針を、広く示すという意味合いもあるのだろう。
また競合他社の動向を知るためだとか、関連企業の商品やサービスを見る格好の機会ともなる。
私なんかも、レジの会社で働いていたときには、IT系の展示会やスーパーマーケットの見本市に、「勉強」ということで仕事時間中に年に何回か出掛けた。
関連会社がブースを出していたりして、その手伝いという仕事もあるにはあったのだが、競合他社のラインナップや力を入れている分野が分かっていろいろ勉強になった。
一方、小さな企業や新しい企業にとって、こういった展示会や見本市は、自社の商品やサービスを販売する真剣勝負の場となる。
小さな企業や新興企業にとって、展示会や見本市は、デモンストレーションの場ではなく、契約を取り付けるための重要なチャンスなのだ。
だから昼食時であっても、責任者や詳しいことが分かっている人を、最低一人以上はブースに残しておく必要がある。
というのもこういう展示会や見本市には、良い商品やサービスを見つけたら、すぐにでも契約したいと思ってやってくるバイヤーがたくさん来るからである。
バイヤーは、会場の展示地図を見ながら素早く会場を一周すると、めぼしいブースを片っ端から回って行き、自分の欲しい商品やサービスがあるかどうかを確認してすぐにその商品やサービスを押えにかかる。
彼らは、中小企業の生産力が小さいことが分かっているので、うかうかしていると同業他社に有望な商品が押えられてしまうことを怖れているわけだ。
同業種の企業がたくさん出展している展示会や見本市では、そう言うときに商品情報に詳しくない者を置いていたり、契約に関して判断できない人間を置いておくと、みすみす売り上げを逃してしまうことになる。
展示会や見本市は、自社の商品やサービスを売る場だと考えて、出展するならば、すぐにでも契約できるような体制を整えておかなければならない。
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