お金は失っても時間は失うな
展示会や見本市に出展するなら、時間を有効に使わなければならない。
参加の目的が何か、それをハッキリさせた上で、限られた時間を最大限に利用しないといけない。
たとえば工芸作家は、自分の作品を展示即売会に出して売る。
焼き物や絵画、彫刻、着物の反物など、一年間、コツコツと作品を作り上げ、それを展示会や見本市で売りさばく。
一年間の生活費を、ほんの数週間の間に売却して、稼ぐ。
これと同じことをやらねばならない。
すなわち、なるべく展示会の開催中に商談をまとめること。
商談がまとまらなくても、後につながるような仕組みを作ること。
チャンスは展示会や見本市が終わってから、1~2週間の間になるだろう。
なぜならそれ以降はもう、お客さんの記憶から消えてしまう可能性が高いから。
展示会は、自社の商品やサービスを体験してもらえるチャンスだが、その経験は時間の経過と共に薄らいでいくので、のんびりと構えていたらチャンスは逃げてしまう。
だから見込み客の住所や電話番号をもらったら、10日以内に電話や手紙を出して、自社の商品やサービスのことを思い出してもらう必要がある。
お金はなくなっても、また稼げばいいが、時間は無駄遣いすると、取り返すことはできない。
展示会や見本市は、ディスプレイも見物
展示会や見本市は、同じ業界の動向が分かると共に、商品やサービスのディスプレイの仕方も勉強になる。
同じ業界の同業他社が、どのように商品やサービスを売ろうとしているのか、上手い方法があれば、それを取り入れるチャンスだ。
どういうディスプレイをし、どういうブースを作るかは、センスの有りなしを如実に表わす。
たとえば似たような商品やサービスが並んでいても、入りやすいブースと入りにくいブースがある。
お客さんでにぎわっているブースと、お客さんが一人も座っていないようなブースを見比べて、何が問題なのか考えてみるチャンスでもある。
どういうブースが入りやすくて、どういうブースが入りにくいのか。
それを比べてみるだけでも、入りやすいお店を作るヒントになる。
お客さんが減るタイミングを見て、写真などを撮らせてもらうと良い。
また、何を売っているのか分かりやすい展示と、何を売っているのかわかりにくい展示というのもある。
展示会や見本市に行くと、メジャーブランドの華々しい展示ブースもあるし、マイナーブランドでも頑張っているところがある。
区切られたブロックの中に、パネルを数点掛けて、あとはパイプ机とパイプ椅子を並べ、パンフレットなどを数点置いているだけ…というような寂しいブースもたくさんある。
そんな中でも、見てみたくなるような展示と、見る気も起こらない様な展示もある。
ゲリラマーケティングのテキストには、展示の仕方として・ブースはオープンな形に作る。
中にはいると罠にかかったような雰囲気のブースはダメ。
・小さな写真を多く飾るより、大きな写真を数点掛ける。
・会社名を大きく張出す。
・手動のデモンストレーションや、商品を触れられるようにする。
・ブースでの展示は、普段行っているマーケティングに一致させる。
・椅子やテーブルは、ブースの片隅に置く。
・腰を掛けているスタッフに来訪者は話しかけないので、 面談などの必要がなければ椅子は置かない方が良い。
などと言うことが書いてあるが、これはまあ原則で、具体的なことは展示会や見本市で画像などを取ってきて見るのが一番だろう。
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