地域のイベントにお金を出して参加せよ
PR活動というのは、商品やサービス自体を売るための活動ではない。
PRというのは「パブリック・リレーションズ」であり、企業が社会に対して関係を深めるための活動である。
PR活動の対象は、地域社会であったり、ユーザーや取引先企業などの集団である。
企業は社会の中で、他の企業や会社、地域社会などと関係を保ちながら存続しているのである。
だから社会の一員として認知され、スムーズに活動できるように、自分のお店や企業がやっていることを定期的に報告し、自分のお店や企業の活動を理解してもらうためにやるのがPR活動だ。
だからこそ年に一回はアニュアルレポート(年次報告書)を作成し、またニュースレターなどによって、活動報告をまとめ、自分のお店や企業のやっていることを知ってもらうのだ。
企業はこういう活動によって親しみを持ってもらったり、アイデアをもらったり、時には批判を頂いたりして、自らの振る舞いを点検したりするのである。
そのために効率的なのが、地元のテレビやラジオ、ミニコミ誌といった地域メディアであり、これらに自分のお店や企業の活動を紹介してもらえば認知度は上がる。
もう一つが、地域のスポーツ・イベントなどにお金を出して参加することである。
スポンサーシップがもたらすビジネスチャンスとは
自分のお店や企業が経営を続けられているのは、ユーザーや関連会社との関係が上手くいっていたり、地域社会が自分のお店や企業を支えているからである。
喫茶店やカフェ、散髪屋さんや美容室、学習塾や英語教室、ラーメン屋…、どれもこれも地域住民が利用しないと存続できない。
スーパー、ドラッグストアー、コンビニ、クリーニング店、水道工事、電気工事…生活に根ざした商売の場合、存続できているのは地域住民に利用されているからである。
つまりお店や企業が存続できているのは、地域のおかげである。
なのでそれを知っている経営者は、何らかの形で地域に貢献や恩返しする必要があると知っている。
だからこそ、商工会議だとか地域委員だとか地域の組織に参加するし、地域のスポーツイベントやお祭りがあれば協賛スポンサーとしてお金を出し、自らも顔を出して参加するわけだ。
そしてそれが回り回ってビジネスチャンスに結びつく。
たとえばリトルリーグの大会やマラソン大会などのスポーツイベントに協賛して、参加者に大会名と自社のロゴを入れた洒落たTシャツを配布することができたら、ノベルティをただ配る以上の宣伝効果を上げることができるかも知れない。
また地域の様々な施設に援助する際も、自社のロゴなどが入った商品やサンプル、カレンダーや様々なノベルティも合わせて差し上げれば、喜ばれるし、また毎年期待されて声をかけてもらえる。
スポーツイベントの主催であろうと協賛であろうと、施設への援助などの慈善活動であろうと、良いことであるから恥ずかしがらずにPR活動に励むべきだ。
そしてこれらの活動もアニュアルレポートに載せ、地域のラジオやテレビ、ミニコミ誌などに毎年送っておけばよい。
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